家庭の事情で育休を1年以上延ばさないといけなくなっちゃった!パパでも育休って延長できるの?
パパの育休延長を考えてるけど、制度がいっぱいあってよくわからない・・・
このようなお悩みを解決します。
結論:条件さえクリアすれば、男性も子どもが2歳になるまで育休を延長することができます。
当記事を読めば、男性育休の期間延長の条件や実際のケースなどを知ることができます。
それらを知れば、いざというときに焦らずに対応することができますよ。
急な事情でパパの育休延長についてお考えの方はぜひ読んでみてください。
僕は2021年4月より1年間の育休を取得中です。
今年の7月には双子も生まれるので、育休ももう1年延長します!
【大前提】育休の期間とは?
育休が取れる期間は、子どもが1歳になる前日までです。
それ以内であれば、自由に期間を設定して取ることができます。(1日だけとかも可能)
しかし、パパママが育休を最短で取ったとしても、育休がスタートするタイミングは別になります。
具体的には、以下の図をご覧ください。
ママは産後休暇が8週間あるため、そのあと育休に入ることになります。
対して、パパは子どもが生まれたのと同時になるので、育休に入るタイミングがママよりも早くなるんですね。
もちろん、必ずしも子どもが生まれた日から取らなければいけないわけではありません。生まれてから子どもが1歳になる前日までなら、いつからでも取ることができますよ!
育休の延長が必要になる理由4つ
次に、育休の延長が必要になる理由を4つ紹介します。
- 希望している保育園に入所できないから
- 病気やケガ、離婚などで妻が子どもを見ることができなくなるから
- 子どもの成長をもう少しそばで見守りたいから
- 育休中に新たに子どもを授かり、次の育休に入るまで期間を伸ばしたいから
①・②はやむをえない理由で、③・④は個人的な都合での理由にあたりますね。
順番に解説していきます。
①希望している保育園に入所できないから
一つ目の理由は、希望している保育園に入所ができないからです。
共働きの場合、育休が終われば子どもを保育園に預ける必要があります。
でも、希望する保育園に入ることができなければ、育休期間を延長するしかありません。
法律でも「保育園の入所ができない場合は育休延長を認める」と定義されています。
会社側はもちろん拒むことはできませんね。
育休の延長は原則ナシなので、あくまで保育園を探すための措置ということですね。
②病気やケガ、離婚などで妻が子どもを見ることができなくなるから
2つ目の理由は、病気やケガ、離婚などで妻が子どもを見ることができなくなるからです。
このケースも法律で決められているので、会社は拒むことはできません。
あまり良い理由ではないなので、ないに越したことはないですね。
③子どもの成長をもう少しそばで見守りたいから
3つ目の理由は、子どもの成長をもう少しそばで見守りたいからです。
育休を取り、子どもの顔を毎日見ていると、ふと思うことがあります。
それは、「今日1日を通して見たこの子は、明日には成長して変わってしまっている」ということです。
子どもの成長は一瞬一瞬が宝物で、育休を取ったからこそ得られるものです。
引き続き、そばで成長を見守りたいと思うのは親として当たり前の感情ではないでしょうか。
④育休中に新たに子どもを授かり、次の育休に入るまで期間を伸ばしたいから
最後の理由は、非常に稀なケースです。
- 育休中に妊娠が発覚し、翌年に生まれる(年子)
- 次に生まれる子のときにも育休を取りたい
このような状況であれば、次の子どもが生まれるまでの間だけ育休を伸ばしたいと考えますね。
ちなみにわが家はこのケースに当てはまったので、後ほど詳しく解説しますね。
育休延長の3つのパターンと延長に必要な条件
それでは、ここからは育休延長の3つのパターンと必要な条件について解説していきます。
結論、育休の延長は条件さえクリアすれば、子どもが2歳になるまでできます。
主なパターンは以下です。
- 子どもが1歳になるまでの延長(期間変更)
- 子どもが1歳を過ぎてから1歳6か月になるまでの延長
- 子どもが1歳6か月を過ぎてから2歳になるまでの延長
順番に見ていきましょう!
①子どもが1歳になるまでの延長(期間変更)
ひとつめのパターンは、子どもが1歳になるまでの延長です。
この場合は、会社に延長したい旨を育休中に申し出れば、延長をすることができます。
特にこれといって特別な条件はありません。
「延長」というよりは「期間変更」の方が正しい表現ですね。
ただし、期間変更は原則1回までです。
うちの会社も事前の説明では「変更は1回までね!」と念を押されました。
もちろん、最初に予定よりも短くして早く復帰することも可能だよ!
②子どもが1歳を過ぎてから1歳6か月になるまでの延長
二つ目のパターンは、子どもが1歳を過ぎてから1歳6か月になるまでの延長です。
条件は以下のいずれかです。
- 保育園に入れなかったことを証明する書類の提出
- 子を育てる予定の配偶者が病気やケガなどで育てることがむずかしくなったことを証明する書類の提出
育休期間は原則子どもが1歳になる前日までのため、それ取るためには相応の理由が必要となります。
かんたんに言うと、
育休取れるのはホンマは1歳までやけど、しゃあない理由があったら伸ばしてもええよ~!その代わり、ちゃんと証明してな!
ということです。
通常、育休の後は仕事に復帰するため、こどもは保育園に預けることになります。(ママが専業主婦の場合はママにみてもらいます。)
しかし、それらがかなわない場合はこどもを自分が見るしかなくなりますね。
だから、育休を延長するためには公的な証明書が必要になります。
必要な書類は以下です。
- 保育園に入れない ➡市区町村が発行する保育園の不承諾通知(保留書)
- 配偶者の病気やケガ➡世帯全員の住民票、母子健康手帳、医師の診断書
手続きに必要な書類は会社側が提示してくれるので、不明点は会社にききましょう!
ここでのポイントは、「なんとなく1年以上育休取りたいから伸ばそう」というだけではダメだということです。
きちんと保育所の手続きなどやることはやりましょう!
③子どもが1歳6か月を過ぎてから2歳になるまでの延長
最後のパターンは、子どもが1歳6か月を過ぎてから2歳になるまでの延長です。
先述したパターン②からさらに延長をするケースですね。
条件は同じですが、念のため再掲します。
- 保育園に入れなかったことを証明する書類の提出
- 子を育てる予定の配偶者が病気やケガなどで育てることがむずかしくなったことを証明する書類の提出
要は、最長で2年の育休を取るためには、1年経過と1年半経過時点の2回で手続きが必要ということですね。
【参考】パパ・ママ育休プラスについて
参考までに、パパ・ママ育休プラスを使って期間を延長するケースをご紹介します。
が、延長といっても実質は育休期間が延びるわけではない上、条件も3つ満たす必要があるなど、非常に使い勝手がよくないです。
パパ・ママ育休プラスとは?
パパとママの2人が育休を取る場合に、条件をすべて満たせば、子どもが1歳2か月になるまでパパが育休を取れる制度のことです。(ただし、育休の最大取得日数は1年なので、休みに入るタイミングを遅らせる必要がある。)
- 子どもが1歳になるまでに、ママが育休をとっていること
- パパの育休予定開始日が子どもの1歳の誕生日より前であること
- パパの育休予定開始日がママの育休開始日以降であること
パパ・ママ育休プラスを利用すれば、2ケ月だけはパパの休みを延ばすことができます。
ただし、
- あくまで条件を3つともすべて満たした場合に限る
- 1年2カ月まで育休を取るためには、子が生まれてから3カ月後以降に育休に入る必要がある
以上のことに注意が必要です!
パパ・ママ育休プラスはあまりおススメできません。夫婦で一緒に育休延長を考えるのであれば、この制度のことは特に考えなくてOK!
延長ではなく、期間をうしろにずらすという方が正しい表現ですね。
育休延長でもらえる育児休業給付金の額
結論、育休延長でもらえる給付額は、延長したからといって特に変わることはありません。
なぜなら、給付額は育休を取っている期間によって決まっているからです。
ただし、育休期間中は社会保険料が免除になるため、実は最初の半年間は実質80%もらえます。
育休での収入減がデメリットとされてますが、実質いくらもらえるのかを知っておくと少し印象が変わるかもしれません。
【実体験】わが家の育休延長のケース【第二子出産】
最後に、実際に育休の期間延長をしたわが家の事例をお伝えします。
図のように、2021年4月に子どもが生まれたので、夫婦で同時期に1年間の育休を取りました。
そして、2022年7月に第二子(双子)が生まれる予定です。
4~7月(双子が生まれるまで)は第一子分の育休を延長し、双子が生まれたらまた新たに第二子分の育休を取ります。
妻は産前休暇に入るため、延長するのは僕だけです。
先述したケースでいうと、「②子どもが1歳を過ぎてから1歳6か月になるまでの延長」に該当しますね。
育休期間を延ばしたいと思った理由
理由としては、以下です。
- 第二子の育休に入るまで2~3カ月しか間が空かないから
- 第一子(長女)の成長をもう少しそばで見守りたいから
2021年11月ごろに第二子の妊娠が発覚しました。
検診ではまさかの双子(笑)という結果だったので、育休を継続することを決意。
復職してもまた2~3カ月すると育休に入るので、「それならもうそのまま休んじゃおう!」ということですね。
また、長女の成長をこのままそばで見守りたいという気持ちもありました。
会社に育休延長の旨を伝えたところ、快諾されたので、会社的にも中途半端に復帰されるよりはよかったのかもしれません。
育休延長のための手続き
延長するためには、保育園への入所がむずかしいことを証明する書類(不承諾通知)が必要と会社から言われました。
当然、第二子誕生まで伸ばしたいとう理由だけでは延長することはできません。
ここで僕にはある疑問が生まれました。
あれ?保育園に落ちなくても、子を育てる予定の母親が育てるのが難しい場合はそっちの理由でいけるんじゃないの??
育休を延長するための条件のひとつである、「②子を育てる予定の配偶者が病気やケガなどで育てることがむずかしくなったことを証明する書類の提出」で問題ないんじゃないかと思ったんですね。
妊娠は病気ではないものの、双子の場合はいつ管理入院になり、家に居れなくなるかわからないからです。
しかし、会社はかたくなに保育所の不承諾通知の提出が必要と言ってくるので、後日労働局へ確認しました。
労働局の回答としては、「多胎(双子)妊娠を理由に②の条件で育休を申請するのは問題ない。もしそれができないなら、就業規則に問題がある」とのこと。
その上で、もう一度会社とやり取りしましたが、結果的には保育園の不承諾通知の提出にて育休延長手続きをすることにしました。
どうやら会社としてはその方が処理しやすいみたいです・・・笑
育休延長に限らず、法律ではどう決められていて、会社での規則はどうなっているかを知ることはとても大切です。
「よくわからん!」ってなったら、いったん労働局に問い合わせてみましょう。
ちなみに、大きな声では言えませんが、保育園は限りなく入るのがむずかしくなるように希望を出して無事に落選しました。笑
まとめ:男性の育休も期間延長はできる!日ごろからしっかり準備をしよう!
今回は、男性育休の延長について解説しました。
内容をかんたんにまとめると、
男性も育休は子どもが2歳になるまで延長することができる!
- 保育園に入れなかったことを証明する書類の提出
- 子を育てる予定の配偶者が病気やケガなどで育てることがむずかしくなったことを証明する書類の提出
上記のいずれかをクリアすればOK!
このような感じです。
育休の延長はきちんと手続きを踏めばちゃんとできるものなので、全体像をしっかりつかんでおきましょう。
それでは今回は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。